You are my light
涼もどうすればいいのかわからないような、困ってる顔をしている。でもどことなく楽しそうなのはなぜだろう。
何なんだ。
唯一、莉都だけが暢気にチョコを食べ続ける。
お願いだから空気読んでー……
「ふう……ごちそうさまでした!」
美味しかったぁー、と莉都はご満悦。
「……よかったね」
「うん!」
ニコニコしながらココアを飲む莉都に癒されながらも、気まずい雰囲気はどうしようもない。
私……何かまずいことしたっけ?
思い返すがとくにこれといったものがない。
強いていうならチョコを食べたことだよね。
……もしかして、太陽も食べたかったとか?いや、あり得ないな。
悶々と考えていると莉都にシャツの袖をくいくい、と少し引っ張られる。
私は何?という意味を込めて莉都を見た。
「うん…さっきから気になっていたんだけど、今日は何でボクたちのところに来たのかな……って」
「………あ」
そういえば。
ちら、と朱雀を見る。
「あ、あぁ!忘れてたわ」
はっとしたように朱雀が喋りだし、みんなの視線も外れ、太陽の視線も朱雀に向いた。
「実はな……」
「実は……?」
勿体ぶるように間をあけて言った朱雀の言葉に、私は一瞬反応できなかった。