You are my light
あぁ……こういうやりとりも変わらないね。
「2人とも心配しすぎ。私なら平気だよ」
口論していた2人が私の方を見る。
「それに、いざとなったら理事長室にこもるから。そのときは守ってね?」
悪戯っぽく笑って言うとかな兄も音兄も安心したように笑った。
「あ。やっべ、忘れてた」
3人で笑っていると、かな兄が何かを思い出したのか、デスクの上にあるマイクをいじり始めた。
「何してるの?」
「んー、今から満月の担任呼ぶために放送の準備」
「担任?」
「そ」
担任……
「それって誰?」
「満月の知っている人だよ」
私の質問に答えてくれたのは音兄だった。
「知ってる人?」
「うん。だから緊張しなくても大丈夫」
音兄が言うなら安心かな。
「お、出来た」
かな兄の放送の準備が出来たみたい。
……それよりここに放送する機材があることを突っ込むべきだろうか。