You are my light
「こっちが自前なの」
蒼介も私に少し心を開いてくれたし。
……私も、自分のこと少しぐらいなら話してもいいよね?
「祖母譲りなんだって、この目。ロシア人だったらしいよ」
私は会ったことないけど。
「そうなのか……じゃあクォーターなのか」
「うん、別に隠すこともないんだろうけどね。珍しいからってよく人に聞かれるのが面倒で……だから誤魔化してるの」
それに……私がここにいることは、出来ればバレたくない。
「同じだな、俺と」
「え?」
意味が分からない、という風に蒼介を見る。
「俺の場合は母親だけどな。俺のこの目も自前でさ、よくカラコンかって聞かれるから面倒さは分かるわ」
苦笑しながら言うあたり、本当に苦労したんだな、と思った。
「私の目のことは私と蒼介の秘密ね」
実際は朱雀も知ってるけど…
「言わないのか?」
「んー……そのうち、私に話す覚悟が出来たら言うよ。だからそれまで二人の秘密ね」
「…分かった」
それからしばらく話して、蒼介を空いている部屋に案内した。
もちろん、ここもかな兄たちが来たときに使おうと用意してた部屋。
綺麗にしておいてよかったな。