You are my light
『ピーンポーンパーンポーン
あー、1年1組の担任30秒以内に理事長こーい。じゃねぇとお前の恥ずかしい過去ばらすぞぉー。
30、29、28………ブツッ』
「……なんか、かな兄らしい放送だね」
「それって誉め言葉?」
「もちろん」
そんな会話がされていたなんてかな兄は知らないだろう。
「おーい、もうすぐ担任来るぞー」
」
「うん、今の放送聞けば分かるよね」
ダダダダダダダダ――――――
バタンッ!!!!
「いきなりなんだよ奏っ!」
いきなり入って来た人に見覚えがありすぎる気が……
「今日はぎりぎりあと2秒だね」
音兄、ちゃんと計ってたんだ。
と、ヘンなところで感心してしまう。
「いつもより少し遅いな。なんか取り込み中だったか?」
「ったりめぇだ!!つか授業だよっ!もう少し考えて放送しろ!!
……って、あれ……満月?」
私に気づいて目を丸くしてこちらを見た。
「久しぶり、大ちゃん」
私は懐かしい顔を見てニッコリと微笑んだ。