You are my light
「莉都、こっちに来てなかったんだね」
教室にいなかったからこっちだと思ったんだけど……
「あぁ。今向かってるみたいだよ」
何で知っているんだ。エスパーか。
……涼ならあり得ると思えるところがすごい。
「さっき莉都からメール来きてなぁ。今、蒼介と一緒に向かっとるんやと」
「そっか」
だから分かったのか。
そっとスカートのポケットに触れる。
……大丈夫。ちゃんとある。
これで落としてたりしたら笑えない。
しばらく朱雀たちと雑談をしていると扉が開く派手な音がした。
「みんな、おはよぉー!!」
「うるせぇよチビ」
「ひ、久々の蒼くんの突っ込みだ!ボク、嬉しいよぉー!!」
「うわっ、くっつくな!」
……突っ込まれて嬉しいとか、莉都はもしかしてMなのだろうか。
「蒼介、久しぶりやんなぁ。今まで何してたん?」
「俺にだっていろいろあるんだよ」
笑いながら答えて蒼介はソファに座る。
「おはよう、蒼介」
「はよ、涼。満月もはよ」
「うん。おはよう、蒼介」
私(女)と笑顔で挨拶する蒼介を見て、みんなは目を見張っていた。