You are my light



「いや、だからね、奏と音は私の兄なの」


「「「……ええぇぇぇーーーっ!!?」」」



いつもの三人の悲鳴(?)が部屋に響く。


耳が痛い。



「えっ!?あのチャラそうな人とクールな人がみぃちゃんのお兄さん!??」


「ありえへん!マジかっ!?」


「似てねぇ……」



三人とも思いっきり口に出してるな。


自分から昨日見てました、って言ってるようなものだよね。


別にいいけど。



「似てないのは当たり前。血の繋がりはないの」



って、聞いてないし。


そんなに私に兄がいたことが意外なのかな。



「あれ、太陽どうしたの?」



いつの間にか黒いものが消えていたので太陽の方に目を向けると、太陽は顔に手を当てて項垂れていた。



「………なんでもない」


「でも、顔赤いよ?」


「見るな」



ふい、と顔を逸らされる。


どうしたんだろう。


いや、それよりも涼が爆笑してることの方が気になる。


最近よく笑うなぁ、と思いながら見ていると、さっきまで騒いでいた三人組にかな兄と音兄のことを散々に聞かれた。


そのあとの部屋の空気はいつものような明るいもので、朝のぎこちなさが嘘のように感じた。





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