You are my light
「さっさと行こ」
「そやな。……こりゃ太陽が大変やわ」
「え、何か言った?」
「いや、なーんも」
なんだったんだろ。変な朱雀。
なんかニヤニヤしてるし。
「みんな、お待たせ」
「おかえり、満月ちゃん。荷物はそこ置いといてね」
「うん。分かった」
涼に言われて私は荷物を椅子の上に置いた。
振り向くと少し赤い顔をした莉都や蒼介。
「……どうしたの?」
「え!?な、なんでもないよ!!」
「あ、あぁ。なんでもねぇ」
意味不明に手を動かしたり、顔を背けたり……変なの。
「ほら、早く行こう」
まぁ二人のことは気にしなくてもいいよね。
そのうちいつもみたいになるだろうし。
それよりも早く海で遊びたい。
「あ、みぃちゃん待ってよ!」
「お、ワシらも行くで蒼介ぇ」
「あ、おい待てよ朱雀っ」
私のあとに続くように莉都と朱雀、蒼介が海に入ってきた。
「冷たっ」
夏の日差しとは反対に海の水は意外にも冷たかった。