You are my light
「よーし、授業再開するぞー」
大ちゃんの一言で全員が前を向き、好奇の視線も私から外れた。
不良って言っても結構真面目なんだ。
うーん、偏見持ってたや。不良にも真面目なのがいるんだね。
大ちゃんの授業が始まってから、私はずっと外を見ていた。
「ねぇねぇ」
……ん?私?
前を見るとミルクティー色の髪にピンクのメッシュを入れたかわいい子がにっこり笑っていた。
かわいいって言っても男の子ね。
「ボク、河井 莉都(カワイ リト)って言うんだ!莉都って呼んでね」
そこら辺の女の子よりかわいいんじゃないかってくらいかわいい子。
目の保養だぁ……
「よろしく、莉都」
そう言うと、ぱあぁっと顔が明るくなった。
「よろしく、みぃちゃん!!」
……………。
「みぃ、ちゃん?」
って、私のこと?
「あ、嫌だった…?」
しゅん、として少し上目遣い+少し涙目でこっちを見るのは止めて欲しい。
なんか、捨てられた子犬をいじめている気分。