You are my light



そこが一番の疑問だよね。


あなた普通の顔をしてるけど、本人はよく分かってないよ。



「しばらくここにいろ」



親に了解はとってある、と言って太陽は車椅子を押してどんどん進んでいく。



「はい?」


「一人暮らしだといろいろ不便だろ?」



だから体調が万全になるまでここにいろ、と太陽は言って更に進んでいく。



「……ここで私が拒否しても、すでにこれは決定事項だよね」


「あぁ」



……決定事項なんだ。



確かに一人暮らしは不便だと思うけど。そこは否定しないけども。


迷惑かけちゃうな、と思うと自然にため息が出てくる。



「どうした?」



不思議そうな顔で見てくる太陽。



「ん、ちょっと申し訳ないなって」



ごめんね、と言うとぽん、と頭を撫でられた。



「満月は気にするな。もとはと言えば俺のせいだからな」



いや、もとはと言えば私のせいなんだけど……言いたいけど言えない。


でも例え私がそれを言っても太陽は自分のせいだと思うんだろう。


ほんと、優しいなぁ。


クスクスと笑うと不思議そうな顔で見られたけど、私は気づかなかった。


しばらく歩いて、太陽は一つの部屋に入る。



「うわ、」



綺麗な部屋……






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