You are my light



「あ、来たね」


「太陽も満月も遅いで〜?」


「荷物運んでおいたよ!!」



部屋にはもうみんなが来ていた。


そっか、姿が見えないと思ったら先に荷物を運んでくれていたんだ。



「みんな、荷物ありがとね」


「いいよ〜、このくらい」


「なんで莉都が威張るんだよ」


「運んだのは涼やで?」


「そうなの?」



ばらさないでよ〜、と莉都が蒼介と朱雀を追いかけ回す姿に、つい笑みがこぼれる。


病室じゃ大ちゃんがいたからこういうところ見られなかったし。


すごく久しぶりに感じる。



「満月ちゃん、とりあえず荷物はそこに置いておいたからね」


「ありがと、涼」


「どういたしまして」



クスクスと笑っていると太陽が私を抱き上げた。



「太陽?」



いきなりで少しびっくりしてしまう。



「そろそろ寝ろ」



その顔は少し不機嫌そうで。


どうしたんだろう、と思っていると視界の隅で吹き出した涼が見えた。



「どうしたの?」


「い、いや、満月ちゃんは気にしなくていいから……」



そんな爆笑で言われても……



「ほんと、気にしないで……ただ太陽が、ね。
……ふっ」


「うるせぇ」



太陽?


太陽がどうしたの?


疑問の目で見るけど太陽は知らん顔。



むむ……私だけ仲間外れ。少し面白くないや。




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