You are my light
そっとベッドに下ろされる。
ベッドはふかふかで気持ちよかった。
これ絶対高級、だよね……申し訳なさ倍増だよ。
あとでかな兄と音兄に生活費とか請求しておこう。
「ほら、もう休め」
ぽん、と頭を撫でられる。
「眠くないんだけど……」
「体は疲れてるんだよ」
そうかな……?
確かに本調子ではないけど、だいぶ回復したとは思うんだけど。
「えぇ〜!みぃちゃんもう寝ちゃうの?」
「仕方ないだろ。満月も疲れてんだ」
「やな〜」
えぇ〜、と愚痴っている莉都に蒼介と朱雀がチョップをくらわせていて、笑ってしまった。
「じゃあ、僕たちは帰るよ」
「またね〜」
「うん、また」
手を振ってみんなが扉の向こうに消えていく。
好きじゃないな、この別れる瞬間。
それは多分、私自身が明日くる"当たり前"を信じきれていないから、かな。
「満月?」
「ん、ちょっと寝るね」
「あぁ。おやすみ」
「おやすみなさい」
眠れないと思っていたけど、私の意識はすぐに暗闇に落ちていった。