You are my light
「それじゃあ、今からいっしょに行きましょうか」
「え、場所教えてもらったら一人で大丈夫ですよ?」
「遠慮しないでよ。どうせオレたちも行くところだったからね」
私の意見なんてほとんど無視で、私は暁さんに車椅子を引かれてリビングに着いた。
「満月ちゃん、何飲む〜?いろいろあるよ」
春花さんはソファに座り、暁さんは冷蔵庫に向かう。
「暁ぃ〜、わたしはいつものお願いね」
「はいはい、で、満月ちゃんは?」
「え、と……」
とりあえず飲めればどれでもいいんだけど。
まず何があるのかも分からない。
「いろいろあるから遠慮しないで。水、お茶、ビール、カルピス、紅茶……あと酎ハイ、オレンジ、スポーツドリンク、ウィスキー……どれがいい?」
「……お酒意外ならなんでもいいです」
「了解」
私って、未成年に見えないのかな。
ちょっとショックだ。
「はい」
「ありがとうございます」
暁さんからお茶を受け取って私は口をつけた。
冷たい感覚が身体中に染み渡る。
あぁ、生き返る。
ごくごくと勢いよく飲んだので、すぐに半分ほどなくなってしまった。
「あらあら、満月ちゃんいい飲みっぷり」
クスクスと上品に春花さんに、なんだか恥ずかしくなってしまう。
そういえば、私の周りって男の人ばっかりだよね。
かな兄とか音兄とか、太陽たちとか。
女の人と話すのとか久しぶりな気がする。
あ、最近はサチと話したか。