You are my light



「ちょっとはラクになった?」


「あ、はい」


「よかった」



ニッコリと笑った顔は少し太陽と似てる。


……こんなに爽やかではないと思うけど。もっと言うと太陽はこんな風に笑わないけど。



「そうだ、満月ちゃん。ずっと気になってたんだけど」


「はい?なんです、」




バタンッ!!


……………か?





大きな音がした方に顔を向けると、そこには少し息を乱した太陽がいた。



どうしたんだろう。


まさか、双翼に何かあったのかな。



「太陽?」


「……満月」



えっ、えっ……?


ずかずかとこちらに向かって来る太陽に少し困惑してしまう。


た、太陽の眉間にシワが……そんなになるほどの緊急事態が起きてるの?




ギュッ―――


……………え?



「たい、よう?」



温かい温もりに驚いて目を見張る私の耳に、太陽の声が届く。



「よかった……」



……何が?



「部屋に行ったら満月いねぇし、どこ行ったかと思った……」


「あ……ごめんなさい 」



私の勝手な行動で、太陽に心配かけちゃったんだ。


しゅん、とした私の頭の上に太陽はぽん、と手をのせた。



「いや、何もなくてよかったよ」



そっと顔をあげると太陽は少しだけ笑っていて、私はほっとした。





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