You are my light



慌てるぐらいなら真面目に授業受ければいいのに。



「ただ、ボクはみぃちゃんと仲良くなりたいだけだもんっ」


「みぃちゃん?」



その言葉に一瞬だけ頭に"?"を浮かべてから私を見た。



「……っ、また、かわいらしいあだ名だな………ぷっ」



ほっとけ。


というか、大ちゃん笑った?失礼な。


一言文句を言おうとしたとき、ちょうどチャイムが鳴った。



「じゃ、授業終わりな」



大ちゃんの言葉をきっかけに周りの人達も騒がしくなる。



「た、助かったよぅ〜」



莉都はへなへなと机に伏せた。



「……よかったね」



どう声をかけていいか分からなかったので、とりあえず当たり障りのないことを言っておいた。



「おい、河井。今回は見逃すが次はないからな」


「う、はいぃっ」



大ちゃんどれだけ恐れられてるのよ。


莉都なんて恐怖で震えてない?


頭の中に浮かぶ震える子犬と凶暴な大型犬。


……ぴったりだ。





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