You are my light



「かな兄」


「あ?」


「いいよね?」


「……え?」


「いいよね……?」


「……は…はい……?」



よし。言質は取った。



「かな兄もこう言ってることだし。ね?」



ニコリと私は太陽たちに向き直す。


莉都と、ついでに蒼介や朱雀の顔を見て、太陽は参加することに同意した。



「じゃあ、買い物の追加が必要だね」


「うわっ、マナさん」



いつのまに。


不思議な微笑を湛えてマナさんは外に行く準備をし始める。



「そんな……出前とかでもいいんですよ?」


「ふふ、みんな高校生だからね。そんなに体に悪いものは食べさせられないよ」



……マナさん、紳士だ。


うちのかな兄とは全然違うわ。


もう、ほんと、見た目だけじゃなくて中身までイケメンだ。



「じゃあ、私も一緒に、」


「満月ちゃんはダメだよ。ケガがまた悪くなると困るからね」


「え、でも……」



ケガなんて、もうほとんど治ってるのに。


それに、マナさんにだけそんな仕事を押し付けるなんて申し訳なさすぎる。



「満月ちゃんの代わりに僕が行くよ」


「涼、」



いいよね、太陽、と涼は言って。


太陽も頷きを返す。






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