You are my light
「えー」
「僕はそれでもいいよ。ただし、一応は年上だからね、敬語っていう条件はつくけど」
さすが音兄。
かな兄とは違って大人だなぁ。
「奏も、子供みたいに駄々こねちゃダメだよ」
「だってさあー」
「奏……?」
「はい。分かりました。全然いいですおっけーです」
二人のやり取りに莉都と朱雀は目をパチパチと動かす。
だよね、このやり取りってコントっぽいし。
クスクスと笑う私に、太陽はほんの少しだけ目元を柔らかくした。
「じゃあ改めて、奏さんと音さん、みぃちゃんの小さいときのことを教えて下さい!!」
「お、ワシもそれ気になるわぁ」
興味津々の二人の顔。
それを見てかな兄はニヤリと笑う。
「いいぜ。マナさんたちが帰ってくるまでたあっぷり聞かせてやるよ」
……あ、これはダメだ。
シスコンスイッチ入っちゃったよ。
長くなるだろうなぁ、とチラリと音兄を見ると、音兄も同じことを思ったらしく。
思わず顔を見合わせて苦笑してしまった。
それから予想通り。
マナさんたちが帰ってくるまでかな兄の私に関するトークは続き。
後半、哀れ莉都と朱雀は魂が抜けていて、帰ってきた涼と蒼介はびっくりしていた。
太陽は聞いても普通な顔してたけど。
すごいなぁ、とヘンなところで感心してしまう。