You are my light



「マナさん、何作るんですか?」



避難とばかりに私はキッチンに駆け込む。


買い物は任せちゃったし、せめて料理の手伝いぐらいはしないとね。



「んー、いろいろ、かな。蒼介くんが手伝ってくれるんだって」


「蒼介が?」



意外……料理できたんだ。



「余計なお世話だっつの」



コツ、と後ろから軽く小突かれる。


振り向くと少し不満げな蒼介がいた。



「俺だって料理ぐらいできるし。それに、この量を一人でするのはムリだろ」



そう言われて私は買ってきたものであろう袋を見渡す。



……うん。この量はさすがにムリだね。


どんだけ買ってきたのか……レシートを見るのが怖いな。


というか、これ二人でも無理があるんじゃないか。



「私も手伝います」



なんと言われても絶対に手伝う。


そんな私の決意を感じたのか、マナさんは「ありがとう」と言った。



「満月ちゃんが手伝ってくれると嬉しいよ」



ふわ、と優しく笑うマナさんに私も笑顔を返す。



「じゃあ、まずはそのじゃがいもの皮を剥いてくれるかな」


「はーい。蒼介もちゃんと手伝いなよ?」


「はっ、ナメんな。俺の腕前を見せてやるよ」



自信満々の蒼介に少し吹き出しそうになったけど、なんとか微笑にとどめる。





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