You are my light
「満月、どうした?」
ハッとして俯いていた顔をあげると、太陽が私の前にいて。
私に真っ直ぐな目を向けていた。
その瞳は心配そうにゆらゆらと揺れていて。
「顔色悪いぞ?」
「……キモチワルイ。ポッキー食べすぎたみたい」
へら、と少し笑うと太陽は少し眉をひそめたけど、それは一瞬のことだった。
「えぇ!?みぃちゃん大丈夫っ?」
「ん、大丈夫だよ」
「おい、ムリはすんなよ?」
「ありがとう蒼介。涼、続き、話していいよ」
耐えられそうになかったら言ってね、と言ってから涼は続きを話し始める。
「まぁ、その暗号は今はおいておくとして。次に狙われそうなところなんだけど、これはあくまで僕の予想だけどいいかな」
「あぁ、話してくれ」
太陽がソファに座り直す。
「次に危ないのは多分、全国No.7の暴走族"緋連雀"(ひれんじゃく)」
「どうして涼くんはそこだと思うの?」
「最近、そこの暴走族の間でよく"猫"という言葉を聞くんだよ。猫は英語で"cat"。我ながら単純だとは思うけど、他も調べてみた感じ、関連しそうなものはなかったんだ」
話すことは全て終わったのか、涼は太陽に目を向ける。
みんなも視線を太陽に向けた。