You are my light



「じゃあ、交渉成立ね。調べ終わるまで隣の部屋で寝てるから。調べ終わったら起こして」


「了解。僕たちのお姫さま」



クスリと笑う音兄に背を向けて、私は隣の部屋に向かった。





扉を閉めてベッドの上に腰をかける。



BCMが関わっているなら、その情報はかなり強固に守られているはず。


でも音兄なら夕方までにはそれなりの情報を得られるでしょ。


涼も少しだけとはいえ、情報を得られたわけだし。



「絶対に……傷つけさせない」



私は自分に言い聞かせるように、小さくそう呟いた。











――――――――――――――――――
―――――



何かが動く気配に目が覚める。


いつの間にか寝ていたらしい。



どのぐらい寝ていたんだろう……


ケータイを取り出してみると、あと数分で夕方の六時になるところだった。


だいぶ長い間寝てたんだ。


体を起こしたとき、タイミングよく扉が開いた。



「お、起きてたか?」


「ちょうど今起きたところ」


「そうか」



かな兄はそのままこちらにきて、ベッドに腰を下ろした。



「あいかわらず、気配に敏感なんだな」



よしよし、という風にかな兄は私の頭を撫でる。






< 360 / 406 >

この作品をシェア

pagetop