You are my light



「そうっスよ〜。catが"こっち側"からいなくなってのほほんと過ごしてきた間にも、オレら死に物狂いで働いてたんスから。いくらアンタが過去最強っつっても、ナメてかかると痛い目みますよ?」



言うやいなや風のようなスピードでclownは私に向かって突っ込んできた。


ヒラリと上に飛ぶことでそれを避けると、空中の無防備なところへjokerのもとから放たれた銃が撃ち込まれる。


それを体を捩ることでなんとか避けた。



「さすが、silver catっスね」



着地してすぐ上からclownの一振がくる。


咄嗟に仕込み針をその目に向かって投げると、小さな舌打ちといっしょにclownが距離をとった。


撃ち込まれる弾を避けながら、二人の気配に注意する。



これは……肉体戦ならまだしも、武器を持っている相手でこのままはキツイ。


二人とも昔より隙がない。



仕方ない、のかな……私は死ぬわけにも、捕まるわけにもいかない。


かな兄と音兄のためにも。みんなのためにも。


横からきた刃を、私は自分の剣で受け止める。



「へぇ……ちょっとは本気になってくれるんスか?」


「じゃないと、私が殺されそうだもの」



空いた右手で仕込み針を掴み、一瞬のうちに狙いを定めて撃ち込む。



「チッ」



clownは少し距離を空けて針を叩き落とす。





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