You are my light
当たらないのは想定内。この隙があればいい。
再び私は針を投げる。
ただし、今度はjokerの方に。
そっちもあっさりと避けられる。
床を一回転し、jokerは銃を向けるが、私はその銃を蹴りあげた。
この二人の厄介なところは、近距離攻撃を担当するclownと遠距離攻撃を担当するjokerのコンビネーションだ。
つまり、どちらかが機能しなくなればその攻撃力は半減する。
jokerの手元にはもう銃はない。これで弾の心配はなくなるはず。
そう思ったときに怪しく動く左手。
それは反射的だった。
本能と言った方がいいかもしれない。
「よく避けられたな、silver cat」
スッと細められた瞳。
「……左手でも使えるようになっていたのね」
微かに感じられた脇腹の痛みに手で触れる。
たいしたことない。
本当にかすっただけだ。
あぁでも、最近痛みを感じることが極端に少なくなってたし。
ちょっと、ヤバイかなぁ……