You are my light
「大丈夫だ……ここには、お前を傷つけるやつはいない」
ぽんぽん、と頭を撫でられる。
空っぽだった私の胸の中、氷のように冷たく冷えた心の上に、温かなモノが降り積もる。
凍えた感情が、戻ってくる。
「ごめん、なさい……」
ぎゅう、と私はかな兄の背中に震える手を回した。
その胸に顔を埋める。
「ごめんなさい……ごめんなさい、かなちゃん……」
「大丈夫だ。俺は大丈夫だから、安心しろ」
「…ごめんなさい……ごめん…っ……」
謝り続ける私を、かな兄は痛いぐらいに抱きしめ返した。
ごめんなさい
私は小さくそう呟いて、目を閉じた。