You are my light
モデル並にイケメンだからしょっちゅう女のお客さんに……まぁ誘われている。
あとは、かな兄と音兄のお友達ってこと。
長めの淡い金髪の髪はいつも一つに束ねてあり、照明に反射するたびに淡く光る。
「こんばんわ。音たちは?」
「いつもの場所にいるよ」
「そっか。ありがとうございます」
それだけ言って私は奥の方にある席に行く。
壁でちょうど死角になるところだから、人に聞かれたくない話をするときはちょうどいい。
「あ、満月」
「ごめん。遅かった?……って、あれ?かな兄がいない」
いつもかな兄は早いのに。
珍しいな。
「奏ならすぐ来ると思うよ。満月に電話もらったとき奏はいなかったから、置き手紙残してきた」
「へ、へぇ……」
そこは電話でもメールでもすればいいと思うんだけど。
「ま、奏が来るまであと少し時間はあると思うし。何か食べて待ってる?」