You are my light



「私はいいよ。でも喉が渇いたな」


「じゃあマナさんに何か頼んでくる」


「うん」



音兄は席を立ってマナさんのところに行った。


ここはカウンターからは遠いので、毎回向こうまで行かないと注文ができない。


それを不便と感じたことはないけど。


マナさんは毎回、直接注文を取りにくる私や音兄に対して申し訳ないと思っているらしい。


まぁ、かな兄は絶対と言うくらい自分では注文を取りに行かないから、かな兄に対しては申し訳なさを持っていないらしい。



うん……悲しいぐらいかな兄らしい。


まだお客さんも少ないしここは人目につかないため、被っていたフードをおろした。


ずっと被っていると擦れて髪の毛もわもわになるんだよね。



「はい。お待たせ。オレンジでよかった?」


「あ、うん。ありがと」


「いーえ」



しばらくするとオレンジジュースとコーヒーを2つ持った音兄が帰って来た。


そしてタイミング良くお店の扉が開く音がした。






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