You are my light
……こっちまで聞こえたってことは相当な強さだったと思う。
扉壊れなかったかな。あとでマナさんに謝らないと。
「かな……もう少し静かに来てよ」
「そりゃすんません。急いでたもんで」
あぁ……マナさんにも言われてる。
ほんと、ごめんなさい。
つい、頭を抱えてしまう。
いつものことながらこっちの方が申し訳ない。
「奏、来たみたいだね」
「うん……」
どたばた、こっちに来る足音が聞こえる。
ひょこっ、とこちらに出した顔は心なしか怒っているような。
「遅かったね。奏」
音兄が爽やかに笑って言った。
「音……てめぇ……」
うん。確実に怒っている。頬がひくひくしているよ。
「何あんな回りくどい連絡してんだよ!!」
「たまにはいいだろ?」
「よくねぇよっ!!」