You are my light
本当のこと言うべきかな……
「もしかして、キミも捕まったん?」
「いや、」
「あれ、違うん?」
「う、うん…えーと……」
な、何て言おう……
「私、は……散歩、してた」
考えた末の答え。……嘘、ではない、と思う。
途中からほとんどそんな感じだったし。
「散歩ぉ〜?こんなとこを?」
「うん……」
「へぇ……おもろい子やなぁ」
いまいち信じてない顔で言われた。
……まぁそうなるよね。
「おっと。そういえば自己紹介まだやったなぁ。ワシは大路 朱雀(オオジ スザク)。朱雀でえぇよ」
「私は、」
満月、と普通に言おうとして止まった。
私は今"白猫"の格好をしているんだから、満月の名前は使えない。
でも"白猫"って答えて騒がれるのもな……さて、どうしよう。
「どうしたん?」
「いや……」
でも向こうが名乗ったんだから、答えないのも礼儀に反するような。
考えても仕方ない、か……騒いだら報復だ。
「私は……"白猫"って呼ばれてるから、それでいい」
「"白猫"?」
「うん」