君とともに未来を
「成宮くん、これ預かってて」
そう言って渡されたのは『king』の証である黒のブレスだった。
「これ……」
「あたしはやりたいことがまだまだあるの。こんなところで立ち止まってる暇はない。……あたしが帰ってくるまで持ってて」
「成瀬の帰る場所はここだな…」
そう言って自分の左腕にブレスを着ける。
成瀬の顔は泣いているのにどこか嬉そうだった。
「『king』のトップは成瀬以外有り得ないし」
「…そりゃそうでしょ」
「自意識過剰かよ」