君とともに未来を



「成宮くん、これ預かってて」


そう言って渡されたのは『king』の証である黒のブレスだった。


「これ……」


「あたしはやりたいことがまだまだあるの。こんなところで立ち止まってる暇はない。……あたしが帰ってくるまで持ってて」


「成瀬の帰る場所はここだな…」


そう言って自分の左腕にブレスを着ける。


成瀬の顔は泣いているのにどこか嬉そうだった。

「『king』のトップは成瀬以外有り得ないし」


「…そりゃそうでしょ」


「自意識過剰かよ」



< 115 / 206 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop