君とともに未来を
修side
もう1ヶ月か…
「修、移動教室いくぞー」
「あぁ」
龍に呼ばれて急いで用意する。
次は4時間目。音楽。
音楽室に行くと思い出す。あの日…
「……もうすぐ夏だな」
「……そうだな」
龍と里桜は全てを知っている。
俺が成瀬と会った日に龍と里桜にはメールで入院することを伝えていたらしい…
――キーンコーン……チャイムが鳴る。
急いで席に着くと先生が入ってきた。
40代の女の先生だ。
先生「授業を始めまーす」
正直、授業なんか受けなくてもいいんだけど。
一人でサボっても暇なだけだから大体の授業は
出ている。
先生「今日は『月光』を聞いてもらいまーす」
「……!」
『月光』か。忘れるはずがない。
初めて成瀬に会った日に聞いたあの曲。