君とともに未来を
「んじゃ、そろそろ帰ろっ」
なんだかんだでもう校舎内にいる生徒は少ないみたいだ。
「あっ、ブレス…」
思い出して自分の腕から外す。
「あぁ、ありがとう」
成瀬の腕にブレスが戻る。
「……本当に帰って来たんだな」
そう言って笑い合う。
――ガチャ
「晴れたみたい…」
音楽室から出ると綺麗な青空が広がっていた。
あの曇り空が嘘のように…
「祝福してんじゃね?成瀬が帰ってきたの」
「それはどうも」
俺たちはどちらともなく手を繋いで、学校をあとにした。