君とともに未来を



「いませんケド…」

ちょっと悔しそうに成瀬は答えた。

「モテるだろ?」

「いや、そうでもない。里桜のほうが凄い」

あー、ナルホドな。里桜は小柄で可愛い系の男が好きなタイプだけど成瀬は違う。

美人でなんでも出来るような高嶺の花…

って感じだからか…

「なるほど…」

笑いながら納得された意味が分からないと言った顔で成瀬が見てくる。

「何かよく分からん…でも、成宮くんみたいにはモテないなぁー」

意地悪そうに笑われる。

「はぁ…本当に勘弁してほしい」





確かにモテる。

昨日だけでも3人告白しにきた。

喋ったこともないような奴が…

俺の顔だけを見て。






なんて回想してたら成瀬が衝撃の事実を口にする。

「知ってる?成宮くんのファンクラブあるの」

「……はぁ!?マジかよ…」

「マジだよ。」

勘弁してくれ…マジで…

頭を抱える俺の横ではまたも成瀬が意地悪そうに笑う。






肌寒い校舎裏はいつもより暖かかった。





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