君とともに未来を
まだあたしの過去の話をしてなかったね。
「昔の話?」
「そー」
夢に出てきた中学生の頃の話。
「話してくれんの?」
「うん」
「話すことって言ってもそんなにないけど。さっき言ったでしょ、いじめられてたって……」
「あぁ」
「嫉妬に狂った女からね。ひどいときはカッターで髪と頬を切られて全身殴られて痣だらけ……女が命令したのかは知らないけど何回男に襲われたかも分かんない」
「……それって」
「…いわゆるレイプってやつ」
成宮くんの顔が歪む。
最悪な毎日だった。本当に。
思い出すだけで吐き気がする。
「でも……頑張ってた。あたしにも明るい未来はあるんだって信じて」
「……」
「そんなときに言われたんだよ。再生不良性貧血ってね…」
「……それが入院の理由?」
「そう言うこと」