君とともに未来を
あたしは真っ直ぐ成宮くんを見つめる。
「今まで確かに苦しかったけど、成宮くんがあたしを見つけてくれたからもういいや」
「………うん」
「俺も成瀬を見つけられてよかった」
そう言って柔らかい笑顔を見せてくれた。
「やっと……あたしの人生が始まる」
「そうだな…」
17年たって……
あたしは大きく息を吸った。
「やっと…笑える」
なんて清々しいんだろう。
今まで悩んでいたことが全て吹き飛んだみたいに気持ちが軽い。
「ありがとう」