君とともに未来を
「……自分の思うままに生きてよ!!」
里桜が突然大きな声を出す。
肩を震わせてあたしを見つめてくる。
「翔亜ちゃんには夢があるんでしょ?だったら夢を叶えてよ……お願いだから前を向いて」
「里桜……」
里桜は優しい。あたしはこの優しい人に何も言ってない…
ただあたしに未来はないよと笑っただけ。
なのに里桜は全てを察したかのように、全てを見透かすようにあたしを真っ直ぐ見る。
あたしは孤独に生きようとずっと思ってた。
なのにあたしの周りにいた人はなんて優しいんだろう。
あの人を好きになることなんて出会った日から分かってた。
結局あたしは逃げていたんだ。
弱い、弱い、あたしは弱い…
「里桜、話すよ、全てを」
この人を悲しませたくない。