君とともに未来を



「里桜、聞いてくれる?」

あたしはもう逃げない。

「もちろん」

里桜は真剣な顔で答える。








今から5年ほど前




あたしは小学生だった。

この頃まではまだ無邪気な子どもだった。

でも少しずつ変わっていった。








この容姿のせいで…







あたしの顔はとても小学生には見えなかった。

あたしの顔はこの頃からほとんど変わらない、つまりこの頃から見た目は高校生。

長い黒髪、真っ黒な瞳、それとは対照的な真っ白な肌。

ぱっちりとした二重、すっと通った鼻筋、色気を含んだ桜色の唇。





揃い過ぎていたんだ、あたしは。



完全に変わっていったんだ、周りからの視線が。

男は顔だけですぐに近づいてきた。

女はあたしを避けた。

そして……………恨んだ。






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