ベイビー、君は僕のもの
「それで、返事は? 聞かせてもらえる?」

「あ、えっ、えっと……」



やば。完全に舞い上がってて、何にも考えてなかった。

……かわいいって。気になってたって。そんなふうに人から言ってもらえるのは、単純にうれしい。

けど、わたし、津川くんのこと、顔と名前くらいしか知らないし……。



「あの、わたし、津川くんのこと全然知らないし……」

「………」

「だからあの、もし津川くんがいいなら……お、お友達からってことじゃ、だめかな?」



言いながら、ちらりとうかがうように視線を向けた。

津川くんは何か考えるように、あごに手をあてている。



「ああ、そうだね。お互いのこと、まだよく知らないしね」

「う、うん……」

「じゃあ、わかった。とりあえず、お友達からってことで」



笑ってそう言った津川くんに、わたしはホッと息を吐く。

だけども彼は、さらにこう続けた。
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