セカンドプリンセス〜episode0〜
「いいえ、あの時は本当、助かりました。
あなたのお陰です。
あのままだったらどうなっていたか…」
でも結局はこうなってしまった。
彼は彼女が助かったと同時に、
自分が助けなかったことでいろんな意味で彼女を失った。
そして居場所まで失った。
それもこれも全部…
「全部全部、わたし"所為"じゃない」
「そんなことないです。
あなたの"お陰"です。
…僕は大丈夫ですから」
大丈夫なんて、嘘。
わたし嘘をつくのも見破るのも
得意なんだから。