SS -ショート・ストーリー-


幸せな日々は続かないって

まさにこの事じゃん。

明日になったらアンタはこの町から

あたしの目の前から居なくなってしまう。

だからあたしは勿忘草を取り寄せたんだ。

ギリギリで見つかったけどね。




翌日は土曜日で、あたしはアンタの家へと向かった。

アンタは驚いてたね。

「これ、あげるわ」

涙ぐむ瞳であたしは勿忘草をアンタにあげた。

「さんきゅ」

最後の笑顔は綺麗で輝いていたよ。





あれから数年、会ってもないし

連絡もしていない。
元気かすらも分からない。


「忘れたことなかったぞ。

俺はお前ともう一度 恋がしたい」

そんな台詞を言ってあたしの前に突然現れた。

「当たり前よ。あたしもアンタと

恋がしたいんだからね」



そう … 勿忘草の花言葉は



     ( 真実の恋、私を忘れないで)



-end-




< 15 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop