SS -ショート・ストーリー-
幸せな日々は続かないって
まさにこの事じゃん。
明日になったらアンタはこの町から
あたしの目の前から居なくなってしまう。
だからあたしは勿忘草を取り寄せたんだ。
ギリギリで見つかったけどね。
翌日は土曜日で、あたしはアンタの家へと向かった。
アンタは驚いてたね。
「これ、あげるわ」
涙ぐむ瞳であたしは勿忘草をアンタにあげた。
「さんきゅ」
最後の笑顔は綺麗で輝いていたよ。
あれから数年、会ってもないし
連絡もしていない。
元気かすらも分からない。
「忘れたことなかったぞ。
俺はお前ともう一度 恋がしたい」
そんな台詞を言ってあたしの前に突然現れた。
「当たり前よ。あたしもアンタと
恋がしたいんだからね」
そう … 勿忘草の花言葉は
( 真実の恋、私を忘れないで)
-end-