SS -ショート・ストーリー-
*You love it even if you part.*
一目惚れなんて迷信だ。
そんなことを思っていた中学一年生。
一目惚れなんてしない。
そんなことを言っていた高校一年生。
…それなのに、高校一年生の秋に私は
君に一目惚れをしてしまったんです。
図書室にいた君。
話しかけられなくて、昼休みと放課後
毎日のように私は図書室に行った。
君に会うためだけに図書室に行くんだ。
怪しまれないように本を厳選して
読んでるフリをして。
「ねえ」
初めて声を掛けてくれた。
私は驚いて首を傾げる事しか出来なかった。
「毎日ここに来てるよね?」
うん、来てるよ、来てる。
それは君も同じで毎日来てる。
「…僕さ、君に一目惚れしちゃった
良かったら … 僕と付き合わない?」
夢のような話が降ってきた瞬間だった。