SS -ショート・ストーリー-
*冬の彼方へ*
寒い真冬のなか。
私は一人黙々と仕事をしている。
やっと就職できて先輩や上司から誉められて
有頂天になっている今、残業も苦ではない。
だからルンルンな気分だった。
室内で暖房も効いていないこの部屋での
残業は無謀かもしれないけど
私は寒さすら忘れてのめり込んだ。
PCに向かってかれこれ四時間。
既に夜の九時は回っている。
十時までには終わりたい … できるかな?
そこからもずっとPCに向かった。
終わったのは十時を過ぎたぐらいで
辺りは真っ暗 … 闇のようだ。