SS -ショート・ストーリー-
よし、今日は戻ろう。
お友達も来ているみたいだから早めに切り上げないと
バレそうで怖い。
私は伝票を持ってレジに並ぶ。
すると真隣に誰か男の人がスッと立って
レジに表示された『250円』の金額を払ってくれた。
え…?
何なの、この人。
見上げると、そこには
「俺の奢りね?」
優しい笑みを浮かべる彼が居たんだ。
頭がついていかない…どういう事?
「えっと…」
「二日も連続で目が合ったから記念に」
そう言ってまた、彼は微笑んだ。
ねえ、知ってる?
目が合うって事は君も私を見てるんだよ?
そうじゃないと目なんて合わないんだからね。
-end-