青い糸【完】
「千田さんかぁ。今年よろしくね」
「......」
ニッコリと差し出された彼の手のひらは、あたしとの握手を待っているのだろうか?
...これは、握手するべき?
少し戸惑っていると、先程の彼の友人がやって来て
彼の頭を叩いた。
パシン!と大きな音が響く。
「おい、翔真っ。お前空気読め!」
「痛って!」
「ごめんね?こいつ、こんな人間なの。許してやって?」
そう言って、なにも悪くないのに謝る彼の友人。
黒い髪の毛が綺麗な揺れる。