青い糸【完】
あたしの周りをウロチョロとする佐伯に、少し嫌気がさす。
「......ちょっと、いいですか」
「?」
そしてあたしは、いつもの『過去話』をする決心をした。
『過去話』をすれば、だいたいの人はもう話しかけてこない。
...とは言っても、その『過去話』を打ち明けた人なんて今までに2~3人くらいしかいないんだけど。
『過去話』を打ち明けるということに対しては、意外となにも感じないものだった。
それに、その話を聞いた人は口封じしなくても誰にも言うことはないんだろう。
もしもみんなに広まったって、どうも思わない。