青い糸【完】
雨上がりの空には、うっすらと虹がかかっていた。
その虹を見上げながら、佐伯ははしゃいでいた。
「じゃあ、俺はここで」
しばらく歩いたところで、佐伯は切り出した。
「うん。...また明日」
「あ!明日、歴史のノート写さしてくんない?」
「ノート?」
「うん。寝ててとれてないんだよな...」
「いいけど...。最近、授業中寝てばっかなんじゃない?」
「あはは」
「笑ってる場合じゃなくて......あ」
「?」