青い糸【完】










カバンの中を確認していると、やっぱりあった。




「はい。今貸すよ」

「え、歴史のノート?」

「うん。なんとなく持って帰ってきたの」

「そっか!ありがとなー」





貸したノートを手に持ち、安心したようにお礼を言った。







「じゃあな」

「......」





佐伯の口から出た、別れの言葉に

なぜか胸の辺りがギュっとなった。










< 166 / 307 >

この作品をシェア

pagetop