青い糸【完】
冬の夕方
今日から12月。
街はもうクリスマス気分だ。
商店街には音楽が流れ、大きなツリーが出されている。
「そういえば、昨日翔真から電話あったよ」
「......そっか。なんて?」
5時間目の休憩時間。北原くんと話していると、突然佐伯の話が出ていた。
一瞬、身をかたくするも、出来るだけいつも通りに返事をした。
「現状報告。昨日、見舞い行ったんだってな」
「う、うん。まあ...」
「電話じゃあいつも通りだったけど、どうだった?」
「いつも通りだったよ。顔色も良かったし...」
「そっか。まあ心配するだけ損だろうからなー」
と、笑いながらそう言った。