青い糸【完】
「見事に逆方向...」
「そんなの気にすんな!部活だったら、6時ぐらいに帰ってるし」
「でも...」
「はいはい、問答無用ー」
「......ありがとう」
「ん」
寒さからか、北原くんの鼻の先や頬が赤く見える。
昨日まではあまり寒さを感じなかったのに、12月になると急に寒くなったような気がする。
「────あ、ここの角曲がるよ」
北原くんと歩いて数分。
だいぶあたしの家に近づいてきた。
「なんか、ここらへんひと気少なくない?」
「そう?...いつもなら、同じ学校の人結構通ってるよ」
「マジ?俺、この辺初めてかも」
「そうなんだ」
「.........なあ」
「?」