青い糸【完】
最後の日
『明日、受験頑張ってね』
北原くんにそうメールを送ったのは、1月20日の夜だった。
あともう4時間ぐらいで、21日に変わってしまう。
メールを送って数分後、携帯が着信音を鳴らした。
見てみると、北原くんからだった。
『うん、ありがとう。不安だけど頑張る^^
明日に備えて、今日は勉強やってすぐに寝るな! おやすみ』
そのメールに『おやすみ』と返信してから、あたしは机に置いていた読みかけの小説を、再び読み始めた。
そして、少しもせずにまた携帯が鳴った。
「なによ...」
折角、いいところなのに。
そう思いながらも携帯を見てみると、佐伯からだった。
メールじゃなくて、電話だった。