青い糸【完】
「もう、いきなり呼びだすとかビックリだよ」
「はは、ごめん!...なんか、会いたくなって」
「.........」
「梨咲乃」
「?」
佐伯を見上げると同時に、ふわっと温かいなにかがあたしの首回りに巻かれた。
「...マフラー?」
「うん。俺寒くないから!梨咲乃震えてるし」
「......ありがと」
「...うん」
「......ねえ、もっと星が見えるトコにいかない?ここだと、外灯が明るすぎてさ」
「そうだなー。ここらへんだと......」
数秒考え込んだ佐伯は、「あ!」と閃いたらしく、あたしの腕を掴んでどこかへ向かいだした。