青い糸【完】









「────あはは、やっぱり弁当なんだ?」

「うん。北原くんはコンビニ?」

「まあね。今、1人暮らしだからさー。毎朝、弁当作るとか無理」

「朝ねー...。起きるの辛いし、冬は寒いもんね」

「そうそう!作る気失せるんだよ」

「あ!ねえ、北原くん」

「?」

「今、彼女とかいないの?」

「...え、なんで?」

「だって、北原くんなら絶対モテるだろうからさ」

「...んー、いないかな」

「好きな子はいないの?」

「...なんでそんな気になるの?」

「え...だって、北原くんには幸せになってもらいたいよ」

「......」

「あたしに、色々教えてくれた人だから......」

「.........好きなやつなら、いるよ」

「え!本当?」

「うん」

「どんな子?あたしでよかったら相談乗るよ。

あ...でも、あたしじゃ参考にならないかな?恋愛経験ないし...」

「...なんか、色々我慢してる子」

「我慢?」

「うん。昔は、本当に心開かない子だったなー。でも、笑うと可愛かった」

「そうなんだ...。もしかして、同じ高校?」

「うん。......その子を助けたいって思った」

「...」

「でも、俺じゃない別のやつが助けちゃったんだよなぁ」

「え......」










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