青い糸【完】










「────10時だ」




10時になった。
思わず、口に出してしまった。


時間が来た途端、さっきまでの心臓の高鳴りが増した気がする。





「...」





...そういえば、あたしはどうしていたらいいんだろう?

メールや、電話が来るのを待っていればいいんだろうか?
部屋で待っていたらいいんだろうか?




『迎えに行く』というだけで、どうしていろとは言われてないから、わからない。






「.........」



取り合えず、部屋の窓から外の道を眺めて、佐伯の姿を待つことにした。









< 287 / 307 >

この作品をシェア

pagetop